3月 22, 2011

「革命と成長」

 

津波があることを知りながら、人々は海に面して街をつくった。当然のことながら津波は人々の期待を裏切って予想を上回る巨大津波となって街を襲った。そして、街は壊滅し人々は命を落とした。

人間の力に限界があり、自然の力を御すことは出来ないことを承知しながら人は原子力発電装置をつくった。そして今、自然から巨大なしっぺ返しを受けようとしている。

それでも人間は挑戦することをやめようとしない。

 

地下に蓄積されたエネルギーが突然、解放されてもう一つの安定状態に移行するように、そして再び次の解放に向かってエネルギーを蓄積していく。生きている地球のこの躍動のように、社会も人も動いている。

 

社会も人間もこんな風に生き続けている。

 

1.満たされぬ想いを感じはじめる(欠損の感覚=discontent)

2.欲求が強化され、夢を描き始める(生き物の生命的な欲求=desire)

3.人は工夫をし、発明をして新しい技術を発見する(進化=evolution)

4.欲求は満たされ、世界と生活が変わる(充足=content)

5.新しい,輝かしい時代が始まる(快適な緊張と興奮=strain & excitement)

6.「変わらない人間」と「限りある地球」とに歪みが生じる。(不快な興奮と動揺=agitation)

7.革命と成長(=無血革命)が起こる(revolution と evolution)

8.再調整されて、新たな安定期に入る(和解=reconcileが成立する)

9.満たされぬ想いを感じはじめる(欠損の感覚=discontent)

10.欲求が強化され、夢を描き始める(生き物の生命的な欲求=desire)

 

こうして、社会も人も「生き物の原理」にしたがって限りなく欲求しその欲求を実現して成長を繰り返す。終わりのない成長という名の生命の営みである。

(2011、03、22)